ご挨拶


会長:新海航一

 本学会は1993年に研究会として発足、今年で早26年が経過してその間、代々6名の会長が本学会を牽引されて参りました。堀田正人前会長を引継ぎ、この度、平成31年4月から日本歯科色彩学会の会長を仰せつかりました。微力ながら本学会の発展に少しでも貢献していきたいと考えております。
 本学会は学会名のとおり歯科における「色彩」について学び、研究し、そしてその成果を臨床に反映させる学会であると思っています。「色彩」に特化されるのは、かなり限定され狭められた領域のように思われがちですが、20年近く本学会に籍を置きますと、「色彩学」というのはかなり奥が深いだけでなく、幅が広いことも認識させられます。先日、日本色彩学会第50回全国大会に参加して参りました。会場は狭いながら、口頭発表では熱気のあるディスカッションが繰り広げられ、「色彩学」はいろいろな業界で研究されていることをつくづく感じました。歯科においても、「色」の重要性は認識されていると思います。審美修復を実践する上で重要なのは、補綴物や修復物の「形態」、「色調」そして「機能」であります。そして美しく機能的な「形態」を最終的に飾るのは「色調」です。しかし、この「色調」をズバリ決めるのは非常に難しいことを、皆様、認識されているのではないでしょうか。臨床的な経験や勘だけでは審美修復は上手くいかない、やはりそこには色の科学が必要だと思います。この辺りを追求できるのが、本学会であります。にもかかわらず、残念ながら本学会の会員は、現在200名を割ってしまいました。会長としての私の第一使命は、歯科における色彩学の重要性をアピールして本学会の認知度を高め、さらに色彩関連学会との連係を深めながら会員数の増加を図ることだと思っております。
 日本歯科医学会では、専門分科会や認定分科会として非常に多くの所属学会が存在し、大勢の会員を抱えています。一方、本学会は日本歯科医学会に所属していない小さな学会ではありますが、「歯科の色彩」に並々ならぬ興味と情熱をもたれる方々が会員として熱心に本学会を支えていることを常々感じています。小さい故にまとまりがあり、とても居心地のよいフランクな学会であると思います。会員にとって魅力があり参加して楽しい学会を目指し、仲間を増やしていく所存です。会員の皆様におかれましては今後ともご支援、ご鞭撻を賜りたく、何卒よろしくお願い申し上げます。

日本歯科色彩学会会長
新海航一

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日本歯科大学 新潟生命歯学部 歯科保存学第2講座
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